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2025.10.10
不動産を売却する際、「リフォームしてから売った方が高く売れるのでは?」と考える方は多いでしょう。
しかし、実際には費用をかけても思ったほど価格が上がらないケースもあります。
本記事では、リフォームによる費用対効果(ROI)を具体的に検証し、「やるべきリフォーム」と「やらない方が良いリフォーム」を見極めるポイントを解説します。
リフォームを行うことで得られる効果は、大きく3つあります。
まず1つ目は「第一印象の向上」です。クロスの張り替えや床の補修、ハウスクリーニングなどの軽微なリフォームでも、内見時の印象は大きく変わります。
2つ目は「機能性の改善」。キッチンや浴室、トイレなどの設備を更新することで、購入希望者に安心感や快適性をアピールできます。
3つ目は「資産価値の維持・査定の向上」です。特に屋根や外壁、配管などのリフォームは耐久性を高め、査定評価にプラスになることがあります。
リフォームといっても、その規模や目的によって費用は大きく異なります。以下は主なリフォームの種類とおおよその費用目安です。
リフォーム項目 | 想定費用(目安) | 期待される価格上昇 | 費用対効果の傾向 |
---|---|---|---|
クロス張替え・床補修などの表装 | 3万〜50万円 | +30万〜80万円 | ◎ 高ROIが期待できる |
キッチン・トイレなど部分改修 | 50万〜300万円 | +50万〜200万円 | △ 状況による |
フルリフォーム(全面改修) | 500万円〜 | +200万〜400万円 | × 回収が難しい場合が多い |
※金額はあくまで一般的な目安です。地域や築年数、間取り、使用する素材によって変動します。
リフォームが「得になるかどうか」を判断するには、費用対効果(ROI:Return on Investment)を確認するのが有効です。
計算式:
ROI(%)=(売却価格の上昇見込み − リフォーム費用) ÷ リフォーム費用 × 100
例1:ROIが高いケース
・リフォーム費用:30万円
・売却価格の上昇見込み:80万円
→ ROI = (80−30)÷30 ×100 = 約166%
軽微な表装リフォームは、少ない投資で高い効果を得やすい傾向があります。
例2:ROIがマイナスのケース
・リフォーム費用:200万円
・価格上昇見込み:150万円
→ ROI = (150−200)÷200 ×100 = −25%
大規模リフォームは、費用回収が難しくなる可能性があります。
このように、費用をかけるほど高く売れるわけではありません。投資額と市場価格のバランスを見極めることが重要です。
リフォームの有効性は、物件の状態や立地によって異なります。
・築10〜20年程度の物件:表装や設備更新で価値UPが見込める。
・築20年以上の物件:構造や配管の老朽化が進んでいる場合、大規模リフォームは費用がかさみ、採算が合いにくい。
・人気エリア・駅近物件:軽微な改修でも印象を良くでき、競争力向上が期待できる。
・郊外・需要が低いエリア:価格調整や販売戦略の見直しのほうが効果的な場合も。
必ずしもリフォームを行う必要はありません。次のような「低コスト改善」でも十分印象を良くできます。
・ハウスクリーニングや家具の整理(ホームステージング)
・クロスやフローリングの部分補修
・照明器具やドアノブなど、細かなパーツ交換
また、建物の状態を明示する「インスペクション報告書」を添付することで、買主の安心感を高めることもできます。
リフォームで高く売れるかどうかは、費用対効果(ROI)がカギです。
軽微なリフォームやクリーニングはROIが高くなりやすい一方で、大規模リフォームは投資回収が難しい場合もあります。
まずは信頼できる不動産会社に相談し、「リフォームあり」と「なし」で査定を比較するのがベストです。
無理に手を加えるのではなく、データと相場をもとに冷静に判断しましょう。
Q1. 築古物件でもリフォームする意味はありますか?
A. 部分リフォームで印象を良くする効果はありますが、構造に問題がある場合は大規模投資は控えた方が良いでしょう。
Q2. リフォームした内容は査定に反映されますか?
A. 設備や外装など、長期的な価値を持つ部分はプラス評価される傾向にあります。領収書や工事内容の記録を残しておくと安心です。
Q3. 費用をかけずに印象を良くする方法は?
A. クリーニングやステージング、照明の見直しなど、数万円で大きな効果を得られる工夫があります。
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