コラム

column

  • top
  • コラム
  • 知らないと損する空き家相続の落とし穴

2025.08.09

知らないと損する空き家相続の落とし穴

空き家を相続したら固定資産税が6倍になる?

親の家を相続したものの、誰も住まずに空き家のまま放置している――そんなケースは少なくありません。しかし、管理を怠ると「固定資産税が最大6倍になる」ことをご存じでしょうか。今回は、意外と知られていない空き家相続の注意点を解説します。

ダウンロード (7)

 

なぜ6倍になるの?「住宅用地特例」の解除とは

通常、住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」という制度があり、固定資産税の課税標準が最大で6分の1に軽減されています。ところが、老朽化し倒壊の危険があるなど「管理不十分な空き家」と判断されると、この特例が解除され、結果として固定資産税が最大6倍になるのです。

どんな空き家が対象になるの?

特例解除の対象となるのは、市町村が「特定空家等」として指定した物件です。具体的には、以下のような物件が対象となります。

「普通に空き家なだけなら大丈夫」と思っていても、雑草やゴミの放置などで指定されるケースもあるため要注意です。

☑倒壊のおそれがある

☑衛生上有害、景観を著しく損なっている

☑適切に管理されていない

美容室2

空き家を相続したらまず何をすべき?

相続したら、まずは相続登記を行い名義を自分に変えましょう。2024年4月から相続登記は義務化されており、3年以内に登記しないと過料の対象になる可能性があります。 次に、固定資産税の納税通知書で課税内容を確認し、定期的な清掃や庭木の手入れなど、最低限の管理を行うことが大切です。

活用するか、手放すか?空き家の出口戦略

空き家を放置していると税負担だけでなく、防犯・景観の面でもリスクが増します。

選択肢としては、以下のような方法があります。状況に応じて、早めに方向性を決めることが重要です。

☑賃貸に出す:収益化できるが、リフォーム費用が必要

☑売却する:早期に現金化できるが、相場より安くなる場合あり

☑解体して更地にする:管理の手間が減るが、逆に固定資産税が高くなる場合もある


放置する前に‼市町村の制度を確認しましょう

支援制度・補助金を知っておこう!

多くの自治体では、空き家の解体やリフォームに対する補助金制度を設けています

条件に合えば数十万円単位の補助が出るケースも

空き家は「ただ置いておくだけ」で済むものではありません。適切に管理しなければ、税金やトラブルのリスクが膨らむのです。もし相続した空き家があるなら、まずは現状を確認し、活用するのか、売却・解体するのかを早めに検討しましょう。